●役割…副官
●変化…マツダ RX-8

地球の文化に精通し、コンボイ司令官の右腕として信頼も厚いマイスターは、サイバトロン地球軍の中でコズミックルストの被害を免れた、数少ない一人であった。だが彼はBT計画の存亡に関わる極秘捜査を行うために、より偽装性の高い外観とGTシステム互換機能を備えたマツダ製の可変機体に頭脳を移し替え、新たなバイナルテック戦士へと生まれ変わった。相棒であるレプリカ・オートマトンと連携し、彼はその卓越した知力をもって、いかなる危険な任務をも華麗に遂行する。

●武器…フォトンライフル、火炎放射器

オリジナルの性能を徹底再現し、改良を加えたBT機体は、フォトンライフルをいかなる体勢からも的中させる射撃テクニックを誇るマイスターの、あらゆる要求にも応える。また内蔵された火炎放射器とフルスペクトル・ヘッドライト、そして180デシベルのステレオスピーカーの組み合わせにより、幻惑的な光と音のショーを展開できる。さらに背部の補助翼と両脇のスラスターを併用することで、およそ3000mの滑空飛行が可能である。

全身を真紅に染めたもう一人のマイスター、それはBT-08プラン本来の研究成果である、サイバトロンのレプリカ・オートマトンだ。マイスターの人格プログラムをエミュレートして構築された人工知能は、生命体と呼ぶにはまだ不足ながらも高水準の自律行動を取ることができ、マイスターの遠隔操作を受けることで実戦への投入も十分可能となる。マイスターはこの兄弟、あるいは息子ともいうべきAIロボットを“Zoom-Zoom”の愛称で呼び親しんでおり、折にふれては彼にダンスと音楽のレッスンを施している。

"BT-08"は本来、最新のAI技術を用いてTFの精神プログラムを人為的に再現・複製するためのプロジェクトとしてスタートした。その制御用機体のために、かねてから日本のマツダ株式会社によりマイスターの機能と容貌をモデルにした複数体のBTユニットが製作されていたが、状況の変化にともない、急遽この機体がマイスター本人の偽装ボディとして使用されることになった。かくして彼の頭脳コアであるパーソナル・コンポーネントは秘密裏に日本へ運ばれ、広島のマツダ社コンセプト・ラボにて組み込み作業が行なわれた。